CCNAはネットワーク業界の登竜門と言われるCiscoのベンダー資格で、レベルとしては入門に位置する資格である。
ただ、未経験から勉強を始めた人はみんなこう思う。
入門にしては難しくね?
過去何年かの試験改定を経て、CCNAは出題範囲も広くなり、しかも未経験泣かせのシミュレーション問題の出題も復活した。
「入門資格だしいけるやろ」と舐めていた人が、受験直前になって予想外の難しさに焦り始める……。俺もこの口だった。
人は焦ると何をするか。裏問題集に手を出すわけだ。
俺はCCNAに2025年6月に合格している。
勉強に使った教材は以下の通り。
- ping-t (web問題集)
- 白本
2ヶ月くらい上記の教材を回していたんだけど、やはり試験直前になって焦り始めた。
そして、禁断の裏問題集の存在を知った。
結論、この裏問題集の的中率はめちゃ高い。
俺もこの裏問題集を購入したが、3~4割くらいの問題が本番試験にそのまま出題されていた。
ということで、今回はCCNAの裏問題集のヤバい実態を晒していこう。
以下、メルカリなどの実アカウント名が出るので有料とする。
(各販売業者から恨みを買って刺されるリスクも上がるので)
が、なるべく多くの人に読んでほしい。そして、裏問題集を横流しするクソ業者にムダにお金を落としてほしくないので、200円の格安で販売する。
どうか、最後まで読んでほしい。
そして、裏問題集にお金を落とすよりも、誠実な参考書を買うべきだということをわかってほしい。
※この記事は元々note上で200円で有料公開していたが、何度投稿してもnote社の利用規約違反だと怒られて非公開にされてしまうのでこのブログで無料公開することにする。
noteの有料記事を買ってくれた人へ裏問題集とは9tutのこと
裏問題集とは9tutのことだ。で、9tutは何かというと、CCNAの解説+問題集が公開されている英語のみ対応のサイト。
Wayback Machineで見ると、2008年には少なくとも存在していたようだ。古株のサイトである。

サイトを見るとわかるが、特別解説が優れている感じはしないので、わざわざ英語で読む必要はなさそう。解説は日本語の教材を読むべき。
優れているのは、問題集だ。
このサイトに載っている問題は、CCNA本番試験でそのまま出題される確率が非常に高い。
ただ、無料で見れる問題は一部のみのようで、すべての問題を見たい場合はプレミアムメンバー(有料)になる必要があるらしい。

ここからは俺の推測。
- おそらく、9tutの有料メンバーになることで、裏問題集をすべて見ることができる。
- しかし、オリジナルの裏問題集はすべて英語。そのため、日本語学習者にはとっつきにくい。
- そこで、英語の得意な人(おそらくネットワークエンジニア)が、金銭目当てか好奇心かわからないが日本語に翻訳した。
その翻訳データが今でもメルカリを中心に有料で出回っている。
いつから裏問題集データが出回っているのかはよくわからない。9tutが2008年からあったと仮定すると、10年以上前から出回っているのかもしれない。
※もし上記が本当なら、最初に翻訳した人は著作権を明確にするクレジット表記をしておくべきだったと思う。
翻訳データの権利の帰属先が不明なままなので、現在はあらゆる業者がメルカリで「自分のデータです」みたいな顔して有料販売しているからだ。
ダンプ問題を使う法的リスク
9tutのような問題集は、ダンプ問題(流出した試験問題)として法的にはかなり怪しい。
9tutの問題集をCisco公式が参考にしているとは思えない。
実態はおそらく逆で、CCNAの本番試験で出た問題を受験者の誰かが持ち出し、9tutに横流ししているのだろう。
つまり9tutの裏問題集とは、非公式の過去問なわけだ。
(※Ciscoは公式には過去問を公表していない)
では、そんなダンプ問題を使うとどんな法的リスクがあるのか。
専門の法律職ではないのでリーガルチェックはできないが、以下の法律に違反する可能性があると思う。
- 著作権法
- Ciscoの作成した試験問題を盗んでCiscoの許可なしに9tutに横流ししているのだとすると、当然、著作権法違反のおそれあり。
- 業務妨害罪
- ダンプ問題が出回ってしまうと、問題の回答を暗記しただけの受験者でも合格してしまう。そんなノースキルの受験者がネットワーク業界に入ると企業に損害が出る。
CCNA資格の信頼そのものを毀損することになり、Cisco社への業務妨害ともなりかねない。
- ダンプ問題が出回ってしまうと、問題の回答を暗記しただけの受験者でも合格してしまう。そんなノースキルの受験者がネットワーク業界に入ると企業に損害が出る。
他にも、不正競争防止法に触れるかもしれない。
※ちなみに、2011年の京大カンニング事件で学生が問われたのは偽計業務妨害罪。
では、なぜCiscoは9tutに手を打たないんだろう?
ちょっと検索すれば9tutがサジェストされるくらいには有名になってしまっているので、Ciscoが9tutの存在を捕捉していないとは思えない。
これまた全くの推測なんだけど、たとえば9tutのサーバーが海外を転々としていて運営者の身元を特定するのが困難なため手を打てないのかもしれない。
Ciscoは大企業といえども、一民間企業に過ぎない。インターポールみたいに国境を超えて捜査できるようなリソースもない。
9tutに運営者の身元を示すような情報が全く載っていないのを見ると、この推測に信憑性を与える。
9tutに手を出せないCiscoは、9tutに直接戦いを挑むのではなく、受験者たちに対策の比重を移しているようだ。
Ciscoの受験ポリシーを見ると以下のように書いてある。

要は、「不審な回答があった場合、合格点に達していても合格を取り消すかもね」ということが書かれている。
「不審な回答」とは9tutのことを暗示しているのかもしれない。
9tut丸暗記勢は、丸暗記しているものだから、暗記している問題への回答が爆速である。逆に、初見の問題を見ると本質的な知識がないから回答に時間がかかる。
この不自然な回答速度を、AIかなんかで監視しているのだろう。
つまり、9tutを使うと、合格点に達していても「不審な回答」と見なされて不合格となるリスクがある。
この点は重々了解しておきたい。
メルカリに出回る裏問題集
俺がメルカリで買った裏問題集は、以下の①〜⑤の通り。
相場は1500〜3000円くらい。
すべて9tutを日本語訳したデータが元ネタとなっていて、各販売者ごとにレイアウトを変えたり、解説をつけたりしてわずかながらの独自性を出して販売しているようだ。
①LARK


LARKと名乗るメルカリ出品者。
2024年まではこのアカウントで1500円で9tut問題集を売っていたようだが、今はアカウント停止になっている。
購入するとこんなメッセージが送られてきた。

送られてきたリンクはGoogleドライブに遷移していた。
GoogleドライブからダウンロードできたのはPDF形式の1300問の問題集。
これをそのまま掲載するとnote社に怒られてしまうので、画像は載せられない。
が、LARKから送られてきたこの問題集は、これまた有名なダンプサイト(流出した試験問題が掲載されている明らかにヤバそうなサイト)に掲載されている問題を日本語に直訳したものだった。

Free 200-301 Exam braindumps download (200-301 exam dumps Free) – Page: 2Pass your 200-301 exam with this 100% Free 200-301 braindump.free-braindumps.com
LARKから送られてきた問題集には、1300問すべての回答も掲載されていた。
(ただ、明らかに間違っていると思われる回答もある。AIに聞くなり、信頼できる参考書を読むなりしてファクトチェックする必要あり)
このメルカリ出品者LARKが、この問題集を0から作ったとは考えにくい。
おそらく、どこかから手に入れた翻訳データのレイアウトをちょっといじって「自分のものです」というような顔をして販売しているのだと思う。
今はメルカリのアカウントが停止になっているが、おそらく別のアカウントを作って今もメルカリで販売しているかも。
※ちなみにだが、メルカリでは「データのみの取引」を禁止している。
なので、問題集のデータだけを売る①LARKはメルカリの規約違反のため、アカウント停止になったと思われる。
ダウンロードコンテンツやデジタルコンテンツなどの電子データ(禁止されている出品物) メルカリ 日本最大のフリマサービス概要メルカリでは、ダウンロードコンテンツ等の電子データについて、該当商品を利用できない等のトラブルを防ぐため、出品を禁止しhelp.jp.mercari.com
②さまつり
次は、さまつりと名乗るメルカリ出品者。
さまつり@プロフをご確認ください。 の出品した商品さまつり@プロフをご確認ください。 の出品した商品 / CMで話題!「メルカリ」は、誰でも簡単に売り買いが楽しめるフリマサjp.mercari.com


てっきりデータでくれるのかと思ったら、この出品者は紙媒体で発送してきた。
届いたのは、これ。

CCNA模擬試験と称して、模擬試験3回分(1回100問、合計300問)が掲載されたA4の紙の束である。
紙ベースで勉強したい人はいいかもしれない。
ところが、肝心の内容は①のLARKで買った問題集の1300問の内から、300問を抽出しただけのものである。
なので①の縮小劣化版と言っていい。このアカウントは今も元気にメルカリで販売中のようだが、これをわざわざ買う意味はない。
③Cloud Exam
こちらもメルカリ。
https://jp.mercari.com/user/profile/383725238


購入したところ、①のLARKで買った問題集の1300問がそのまま印刷されたA3の紙の束が届いた。1300問もあるからかなり分厚い。

内容は①のLARKと全く同じ。
やはり、元ネタとなるデータは同一で、出品者ごとにそれをデータでそのまま渡したり、紙に印刷して渡したりしているようだ。
これも①のLARKで買った問題集を紙に印刷しただけなので、買う必要はなかった。
④sjsk
最後はこちら。
https://jp.mercari.com/user/profile/143094204


ここまでの購入で、元ネタとなるデータは一つのみだとわかった。
これ以上買わなくてもいいかと思ったんだけど、このsjskという出品者は更新分を販売していた。
購入してみると、40問ほどの問題が掲載されたこんなA4の紙が届いた。

これは①のLARKで買った問題集にはなかった。更新分の問題というのは本当らしい。
(CCNAの出題範囲が改定されるたびに、9tutの問題も更新(追加)されているらしい)
CCNAは2024年の夏にマイナーアップデートされ、AI関連の問題が出題されるようになった。
この問題集はAI関連の問題(といってもかんたんなものだけど)もカバーしていた。
この問題集は買う価値あり。
ちなみに、このsjskなる人は②で紹介したさまつりを敵視している。
9tut販売業者間でも、熾烈な販売競争があるらしい。

元ネタのデータはみんな同じくせに、それぞれ自分が一番だと宣伝している。なかなか滑稽な資本主義の縮図だ。
⑤SEKIYOU
おまけにこちらも。メルカリではなくnoteでの販売者。

SEKIYOU(インフラエンジニア講師)|noteエンジニア歴14年のインフラエンジニアです。ネットワーク系を機関で教える立場となりましたので、その際に利用している問題集をnote.com
購入したところ、これもやはり①のLARKで買った問題集とまるっきり同じデータだった。
①のLARKの問題集を買ったのは2024年夏ごろ。
⑤SEKIYOUの問題集を買ったのは2025年春だが、それと全く同じだった。何一つ更新もされていない。
(DeepSeekで①と⑤のファイルが同一か、ファイルをアップロードして聞いたところ、全く同一だった)

しかも、このSEKIYOUなる人は、一定期間が過ぎるとダウンロードリンクを削除して、新たに記事を購入させるように仕向けている。
タイトルには「2025年8月更新版」と書かれているが、毎回更新もせず使い回していると思われる。

しかも、1300問の中で最近追加された問題を示すことはできないらしい。
まあ、そりゃ、元々あったデータをそのまま売ってるだけだから、このSEKIYOUなる人物が問題の新旧を知ってるはずがない。そりゃ答えられんわ。

更新してないくせに、更新したと謳って購買意欲を煽ろうとするのはポンジスキームも真っ青の詐欺的スキームである。
とはいえ、1300問すべてをデータで提供してくれるので、一度だけ買うのはあり。リピート購入は絶対してはいけない。
※①LARKはメルカリでデータだけを売っていたので規約違反だが、noteではデータだけの販売は規約違反ではない。なので、メルカリではなくnoteで販売する⑤SEKIYOUは賢い。
【まとめ】裏問題集はどの業者から買えばいいのか?
以上、自腹を切って購入してきた9tutの問題集だが、ポイントをまとめるとこうなる。
- 販売業者は山ほどいるが、元となるデータは一つだけ。
各販売者が、レイアウトを変えたり、解説をつけたりしてわずかに独自性を出して「自分のが一番いいよ」と宣伝している。 - 紙媒体の問題集を買う必要はない。
そもそもCCNA試験はCBT。本番はパソコン上で問題を解くんだから。 - ①LARK、あるいは⑤SEKIYOUのように、元データの1300問をすべて提供している販売業者を探し出し、それだけ購入すればいい。
(④sjskのように更新分を出品している販売業者からは、例外的に買ってもいい)
しかし、残念なことに①LARKは現在アカウント停止になっている。
となると、⑤SEKIYOUが候補。
明らかに詐欺のスキームを使っているので、⑤SEKIYOUに金を落とすのは癪だが仕方ない。
他にも④sjskが信頼できる気がするが、値段が他より高い。

俺はもう買うつもりもないけど、元データが欲しい人は④sjskから買ってみてもいいかもしれない。
(もし買った人がいたら、内容を教えてください)
※俺が紹介した①〜⑤以外にも、メルカリには様々な業者が跋扈している。
が、すでに判明しているように元データは一つだけだということを忘れないようにしたい。
さて、いろんな販売業者から購入してきたが、そのほとんどが詐欺まがいのクソ業者だ。
「俺が作ったわけでもないし、ぜんぜん更新もしてません。それでも欲しいなら売ります」と開き直っているのならまだしも、最新版に更新したように見せかけて全く同じものを売っているのだから、優良誤認表示もいいところである。
以下は俺からの提言だ。
負のループを断ち切るために
ちなみに、CCNAの受験料は日本円で5万円前後と堂々たるぼったくり料金である。
なぜこんなに高いのか?
俺は今まで、ベンダー資格だからCiscoが殿様商売で調子に乗っているだけだろうと思っていた。
だが、もしかしたら違うかもしれない。
Ciscoは9tutが問題を横流しするせいで、明らかに損害を被っている。
CCNAの受験料金がバカ高いのは、その損害を少しでも補填するためではないだろうか。
そう考えると、俺たち受験者が9tutを使う⇒Ciscoへの損害が増大⇒受験料金が高くなるという負のループが働いていることになる。
俺たちは、このループを断ち切らないといけない。
9tutは限りなくグレーである。法的リスクがある。
皆そんなものに、お金を落としたくないはずだ。
ましてや、9tutに横流しされた問題集をさらにメルカリに横流すクソ業者にも。
しかし、CCNAの受験料は高い。
不合格となると金銭的損害がデカすぎる。裏問題集を参考にしてでも確実に合格したいという心境は分からなくもない。
なので、各個人がその法的リスクを負う&試験本番で不審な回答と見なされ不合格となるリスクを負うのであれば、俺に裏問題集の購入を止めることはできない。
仮に裏問題集を買うのであれば……。
せめて、マシな業者から元データを買うだけにとどめてほしい。
各販売業者からたくさん買う必要はない。
ここにお金を落とすのではなく、もっと誠実な問題集にお金を落としてほしい。
たとえば、白本。最近、第2版が出た。
専門のエンジニアの監修のもと、まさに血のにじむような労力をかけて作られている。
横流しして暴利を貪っているだけの9tut販売業者とは大違いだ。
俺からのお願い。
裏問題集の購入は最小限にとどめて、白本を買ってあげてほしい。
現状、これ以上に完成度の高いCCNAの教材はないから。
元々この記事はnoteで200円で有料公開していた。
しかし、note社に利用規約違反だと怒られ、非公開にされてしまった。
「著作権違反だったか?」と思ったので、購入した問題にぼかしを入れたり、引用元を明記したりして再投稿したが、またもや非公開にされた。
noteの利用規約には以下の禁止事項があるので、それに抵触したのかもしれない。
裏問題集を使う法的リスクも書いたので、詐欺に使われるとnote社が判断したのかもしれない。(このへん、具体的にどのへんが利用規約違反なのかnote社は教えてくれないので勝手に類推するしかない)
>詐欺やそのおそれがあるもの。
>掲載したデジタルコンテンツが不適切な内容であると当社が独自に判断した場合。
これ以上noteに投稿しても非公開にされるだけなので、このブログで無料公開することにした。
しかしながら、ここで問題になるのは「すでにnote上で200円を払ってこの記事を買ってくれた読者の方たち」だ。
せっかく200円を払って読んだのに、結局後から無料公開するんかいと批判されてしまう。
まあたかが200円だしおおめに見てくれや、というのが本音なんだけど、上記記事を200円で買ってくれた読者にはせめてもの謝罪のしるしとして「とあるもの」をプレゼントしたい。
noteの有料記事を買ってくれていた読者の中で、「とあるもの」が欲しいという人は以下のnote記事のコメント欄に「👍️」と書き込んでほしい。
(200円で有料記事を買ってくれたnoteのアカウントは俺が把握しているので、購入履歴のない人には「とあるもの」はあげられません。あとnoteでゲストユーザーで購入してしまった人は残念ながら同一性の確認ができないので諦めてください。すみません)
https://note.com/taron_pula/n/n193eeb6a2f09
コメント