初めましての人への自己紹介

【作家に学ぶ】イヤになったら仕事を辞めてもいい理由

先日、僕の大好きな小説『旅のラゴス』を読み返しました。

 
いかなるコミュニティにも永続的に属することなく、渡り鳥のように各地を転々と旅をするラゴスに爽快感を感じました。

ラゴスはどこにも所属しようとしない一匹狼です。

ラゴスは旅先で得た友情も仕事も恋人も、すべて振り捨てて次の旅へ向かう。

「昔の日本には終身雇用があった」なんて、ラゴスが聞いたらたぶん彼は卒倒するでしょうね。

なぜ、この小説が僕に「刺さる」のかというと、僕も同じコミュニティに長く属することが苦手だからです。

 
僕はたくさんのアルバイトを経験しましたが、それは裏返して言うと、

一つのアルバイトが長続きしないからです。

最初は元気よく振る舞うんですが、固定された人間関係が嫌になって、すぐにやめてしまうのです。

僕と同じような人、多いんじゃないかなあ

今回は、僕と同じように仕事が長続きしない人のために、この記事を贈ります。

 

江戸川乱歩はジョブホッパー

江戸川乱歩 転職

あなたは、江戸川乱歩を知っていますか?

昭和初期に活躍した推理作家です。

メモ
江戸川コナンの名前の元ネタになっている人ですね。
彼もまた、仕事が長続きせず、大学卒業から30歳になるまでの間に何十回も転職したそうです。

一説によると転職回数は20〜30回にもおよぶとか。

「ジョブホッパー」という言葉もある現代では、転職が当たり前ですが、さすがにここまで転職した人は現代でも少ないでしょうね。

メモ
「ジョブホッパー」=短期間になんども転職する人のこと

乱歩はいろんな仕事に転職したらしく、

貿易商、造船所、古本屋、東京の公務員(朝起きるという規則正しい生活ができず退職)、チャルメラを吹いてのそばの売り歩き、漫画の編集者(乱歩が自分で漫画を描くなどのでしゃばり行為のせいで経営不振に)、記者、弁護士の手伝い、広告会社などなど……。

乱歩は、ほんとうに雑多な仕事を経験しています。

 

僕が教師だったら、「お前のやりたいことはなんなんだ」と詰問していることでしょう。

しかも、大学の恩師にわざわざ紹介してもらった職も、短期間に辞めているそうです。

乱歩もなかなかの変わり者ですよね。

すぐに無断欠勤する乱歩

なんども転職したのは、特に乱歩が無能だったというわけでもなかったようで……。(むしろ仕事はよくできたらしい)

仕事をやめるときは、クビではなく、乱歩自ら辞職しているそうです。

仕事は長くて1年、短いものだと1ヶ月程度でやめています。

しかも乱歩には放浪癖があったらしく、仕事に飽きると急に長期旅行に出かけたりして、無断欠勤することも珍しくなかったとか。

 

まるでさっきのラゴスのような自由人です。

 

乱歩の転職の多さについては、本人が⬇︎⬇︎⬇︎の本で語っています。ダメダメな作家の姿が見れておもしろいので、ぜひ。

乱歩、30歳で夢をつかむ

30歳くらいで乱歩は小説家になり、以降は小説家一本で生計を立てていくことになります。

乱歩は30歳にして、ようやくやりたいことを見つけたのです。

 

小説家になった後もなんどもスランプになったり、決して順風満帆ではありませんでしたが、

30歳以後は専業作家になり、二度と転職することはありませんでした。

 
──どうですか? 江戸川乱歩の人生を見ていると、数回転職するくらいへっちゃらに思えてきませんか?

自分に合った仕事を見つけることには、時間がかかるものです。

江戸川乱歩なんて30歳になってようやく、小説家という自分に最も合った職業を見つけたわけですからね。

 

そういえば、村上春樹もたしか「30歳成人論」みたいなことを言ってませんでしたっけ?

「30歳までは、好きなことをやって、嫌になればさっと辞めればいい。30歳まではフラフラしててもいい」
──みたいなことを、村上春樹がどこかのエッセイで書いていたような気がします(間違ってたらごめんなさい)。

村上春樹も30歳で小説家デビューしました。

 
 
人生長いんですから、自分に最適な職業を見つけるまで、転職しまくるのはアリです。

辞めたくなったら辞めちゃいましょう。次はもっとあなたにぴったりな仕事につけますよ!

働かなくてもいいや

『旅のラゴス』で、僕の好きな文章があります。

ラゴスが人類の英知を結集した図書館を前にして、ひとりつぶやくセリフです。

「かくも膨大な歴史の時間に比べれば俺の一生の時間など焦ろうが怠けようがどうせ微々たるものに過ぎないことが、俺にはわかってきたからである。

 
人間はただその一生のうち、自分に最も適していて最もやりたいと思うことに可能な限りの時間を充てさえすればそれでいいはずだ」

ラゴスは自分の一生を費やしたとしても、図書館にある全ての本を読むことはできないと悟ります。

その後、ラゴスは数十年にわたって、外出もせずに図書館の本を読みまくる生活を続けますが、結局知ることができたのは、全ての学問のうち、わずかな分野だけでした。

人間の一生なんて、ほんとに微々たるものなんですよ。

少し怠けようが、無職になろうが、無生産な日々を送ろうが、そんなことで絶望する理由がどこにあろうか。

まとめ|縛られる必要はない

僕としては、仕事やアルバイトを辞めようと思っているあなたが、この記事を読んで少しでも楽になってくれたら嬉しいなと思います。

 
「江戸川乱歩とか村上春樹とか、そんな特殊な例を出されても困るよ」と言われてしまいそうですが、
一般論を並べたところで、仕事を辞めたいと思っているあなたの背中を押すことはできないでしょう?

 
本気で悩んでいるときに、「転職もありだけど、次の就職先を見つけるのは大変だよ」とか「転職回数が多いと、再就職が大変だよ」とか、テレビのコメンテーターが用意してそうな一般論を言われたって、あなたのハートには届かないはずです。

僕は「辞めろ」とはっきり言いたい。

少なくとも、『旅のラゴス』を読み、そして江戸川乱歩の人生を知った今の僕はそう思う。

もちろん、キャリアコンサルタントでもなんでもない僕の言葉を信じるかどうかはあなた次第なんですけどね。
 
でも、これが読書好きな24歳の僕の結論です。笑ってください……。

最後まで読んでくださってありがとうございました!

江戸川乱歩の悩みが僕とそっくり 江戸川乱歩の悩みが僕とそっくり