僕はツイッターをやっているのですが、次から次へと流れてくるタイムラインにうんざりすることがあります(自分もくだらないツイートをしているくせに)。
この『デジタル・ミニマリスト』を読んで、SNSを制限すべきではないかと考えが変わりました。
説得力のある本なので、SNS漬けの人におすすめです!
タップできるもくじ
1.「いいね」が気持ちいいのはなぜ?
フェイスブック初代CEOのショーン・パーカーは、あるイベントでもらした言葉が衝撃です。
要するに「どうしたらユーザーの時間や注意関心を最大限に奪えるか」が大事だ。
自分の写真や投稿に「いいね」がつくと、ユーザーの脳内にわずかながらドーパミンが分泌される。これがいちばん手っ取り早い。
自分の投稿に「いいね」がつくと、嬉しいですよね。
その時、僕らの脳には快感のドーパミンがじゅるりと分泌されるそうです。
しかも、マイケル・ゼイラーの実験によると、「ランダムな報酬であるほうが、より快感を覚える」そうです。
「いいね」がつくかどうかは、ランダムであるからこそ嬉しいのです。
でも、「いいね」なんて、する側からしたら、たった0コンマ1秒以下の時間で反射的にしている人がほとんどですよね。
たったそれだけの「いいね」のために、あなたの貴重な時間をSNSを何度もチェックすることに使うのはムダです。
コスパが悪すぎるので、やめましょう。
2.SNSを何度もチェックしないようにするには?
この本には、SNSをチェックする頻度を減らして、あなたの貴重な時間を取り戻す方法がいくつも書かれています。
僕が効果的だと思ったのは、「穴を埋める」という方法です。
穴を埋める
単にSNSをやめるだけだと、ぽっかりと空白の時間ができてしまいますよね。
「何もすることがない」➡︎「またSNSをチェックしてしまう」の繰り返しが起こります。
これを防ぐには、SNSをやめることによって空いた時間に、なにか別のことをするべきです。
僕の場合で言えば、読書、TOEICの勉強などすべきことは山ほどあります。
要は、SNSで空いた時間をなにか他のことで埋めてやればいいんですよ。
よく禁煙している人が、しきりにガムを噛んだり飴をなめたりしていますよね。あれと同じです。けっこう効果的です。
収穫逓減(ていげん)の法則
これはちょっと難しいですが、説明します。
「収穫逓減の法則」とは、簡単に言うと──
土地を耕すために設備投資をして、たくさんの耕作機を購入したとします。
最初のうちは、設備投資をした分に比例して収穫量も増えますが、そのうち設備投資の額に見合うような収穫が得られなくなってくることです。
すべての土地が肥沃な土地ばかりではないので、そのうち収穫量が下がってくるということです。
一言で言うなら、「得られる利益には限界があるよ」ってことです。
簡単すぎるけど…
人間のSNS処理能力にも限界がある
何十年も地下生活をしてきて、SNSをまったく知らない人がいるとしましょう。
そんな人にツイッターを教えれば、その人は今までとは比べものにならない大量の情報を得ることができます。
「こりゃ、すごい!世界にはこんなに情報があったのか!」
では、ツイッターだけでなく、フェイスブック、インスタグラム、TikTok、LINEなどのSNSも、この人に与えてみましょう。
果たしてすべて使いこなせるでしょうか。
「ツイッターだけならまだなんとか使いこなせるけど、フェイスブック、インスタグラム、TikTokも同時並行的にこなすなんてムリ!」となるのではないでしょうか。
──つまり、収穫逓減の法則と同じように、人間の能力にも限界があるということです。
SNSはやればやるほど非効率になる
参入するSNSが多いほど、たくさんの情報が得られるというのは誤解です。
実際は、あなたの能力をこえるほどたくさんのSNSをやると、むしろ情報処理ができなくなって、SNS疲れを引き起こします。
『デジタル・ミニマリスト』では、「少なければ少ないほどいい」と何度も書かれています。
たくさんのSNSをやっている人は、情報の窓口を1つに減らしてみるもいいかもしれません。
役所みたいにたくさんの窓口があると分かりにくいですよね。
ここは、思い切ってスリム化して、情報が入ってくる窓口を1つか2つに絞ってしまえばいいのです。
これこそ、デジタル・ミニマリスト!
【まとめ】池上彰の名言
池上彰さんは「テレビは出るものであって、見るものではない」と言っています。
これをSNSに置き換えるなら、つまり──
「他人のアウトプットにあなたの貴重な時間を使うべきではない」ということでしょう。
タイムラインに流れてくる、たくさんの他人の情報……。
それを見るよりも、自分の思考と向き合う時間が必要なはず!
ぜひ、あなたの時間を有意義に使ってください!