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【書評】2021年4月発売のおすすめビジネス書3冊

 
こんにちは、タロンです。

 
 
ビジネス書を月に3冊読むこのシリーズも気づけば、もう1年を迎えていました。
 
 
新刊を読むのは割と楽しいので、これからも続けていこうと思います。
では、今回も3冊をご紹介しましょう。
 

1.2021年4月発売のおすすめビジネス書3冊

①実力も運のうち 能力主義は正義か?

 
『これからの「正義」の話をしよう』で有名なサンデルの久しぶりの新刊です。
 
 
まず、メリトクラシーってなんだ? という話ですが、

メリトクラシーとは、IQと努力により獲得される「メリット(merit)」━━標準的な英和辞書では「価値、長所、美点、功績」といった日本語訳が記されている━━に基づいて、人々の職業や収入などの社会経済的地位が決まるしくみをもつ社会のことを意味する。
 
社会の近代化に伴い、学校教育の制度化・普及とともに社会に浸透したとされるメリトクラシーは、家柄など本人が変えることができない属性により生涯が決まってしまう前近代的な仕組み(「属性主義」もしくは「アリストクラシー」=貴族制と呼ばれる)よりも、はるかに公正かつ 効率的で望ましいものであると一般的には考えられてきた。
(本書の解説より引用)

 
メリトクラシーとは、要は「能力の高い人が高い地位につくのが当然」という仕組みのことですね。
 
 
実力のある人が高い地位につくメリトクラシーは当然のことに思えるかもしれませんが、サンデルいわくこんな問題点があります。
 

・お金持ちの子供は塾や予備校に通える余裕があり、教育の機会が増える。それに対して、貧乏な子供は塾や予備校に通えない。
なので、お金持ちの子供は賢く、貧乏な子供はそうでなくなるという格差が固定化されがち。

 

・お金持ちの子供は自分の努力よりも「たまたまお金持ちの子供に生まれたから」という理由で高い地位につけたにもかかわらず、謙虚さを失い、そうでない人を見下してしまう。

 
僕も薄々感じていましたが、サンデルに堂々と主張されると「やっぱり」という思いです。
 
 
本書でサンデルは、

人種差別や性差別が嫌われている(廃絶されないまでも不信を抱かれている)時代にあって、学歴偏重主義は容認されている最後の偏見なのだ。

━━とまで言っており、傲慢なエリートを批判しています。
 
 
とはいえ、サンデル自身もハーバード大学教授という完全エリート側の立場であり、本書はエリートによる自戒の書とも言えるでしょう。
 
 
日本ではいまだに東大・京大のエリートたちは、「すさまじい努力をした人たち」というイメージですが、本書にしたがって言えば、

彼らはたまたまお金持ちの子供に生まれるという遺伝的宝くじに当たったのであり、もっと謙虚にならないといけない。
 
━━ということになります。
 
 
メリトクラシーの時代に生きている以上、正直言って、自分の学歴を気にしたことのない人はいないと思います。
 
 
ぜひ、読んでみてください。そして、自分が今持っている能力の「どこまでが自分の実力で、どこまでが運なのか」考えてみてください。
 

②オードリー・タン 日本人のためのデジタル未来学

 
台湾の有名人、オードリー・タンの新刊です。
 
 
オードリーが民間のプログラマーと連携して、「マスクマップアプリ」をわずか3日という驚異的なスピードで開発した話などが興味深かったです。
 
 
「マスクマップアプリ」とは、全国6000カ所以上の販売拠点でのマスクの在庫が3分ごとに自動更新されるというアプリだそうですが、日本ではこういうアプリはついに出なかったですね。(僕が知らないだけ?)
 
 
台湾と日本を比較して考えてしまうのは、日本の支配者層の同質性の高さですね。
日本の支配者って、だいたい「日本人・有名大卒・男性・中年」という属性で固まっているじゃないですか。
 
 
似たような人ばかりなので安定しているというメリットはあるものの、コロナのような非常時だと動きが遅すぎてぜんぜん対応力がないんですよね。
 
 
オードリー・タンは、デジタル担当の政務委員という要職についていますが、男性でも女性でもありません。
 
 
彼/彼女は、性別欄には「無」と書いているそうですが、おそらく日本ではこんなに先進的な人が政府要職につくにはまだまだ時間がかかりそうです。
 

③コロナ後のエアライン

 

全世界で1年以上にわたる長い期間、人が自由に移動できなくなったのは、戦後に民間航空路が発達してから初めてのことである。

━━やはり、コロナの影響はあまりにも長すぎたようです。
 
 
東京オリンピック・ パラリンピックの東京開催が決まった2013年9月以降、ANAやJALは2020年を見据えた大量採用活動をしていました。
ところが、まさかのコロナウイルスの蔓延が1年以上も続くとは、予想外だったそうです。
 
 
結果として、ANAやJALは、採用しすぎてしまった多数の客室乗務員やグランドスタッフを抱えてしまい、「人余り」の状態になってしまっているのです。
 
 
客室乗務員は仕事の性質上、テレワークができないので、現在はコールセンターなどに一時的に出向して働いていらっしゃるそうです。
客室乗務員になる人は、おそらく空の上での仕事に憧れを持っている人だと思いますので、この出向はキャリア的に悩みのタネになりそうですよね……。
 

それにしても、ちょうど東京オリンピックの年にコロナウイルスって、あまりにもタイミング悪すぎません?
陰謀論を信じたくなる気持ちもわからなくはないです。
 

 

 

 
現在のところ、ワクチンのおかげでコロナウイルスも終息しそうな予感はしますが、ちょっとここで僕の心配点を一つ。
 
 
遅かれ早かれコロナウイルスは消えるでしょう。
しかし、現在も外国でアジア系に対する憎悪犯罪が起こっているように、アジア系への差別感情だけはしぶとく残りそうな気がします。
 
 
「コロナウイルスは中国から発生した」というのが、正しいかどうかはさておき、今のところ世界の共通認識になっています。
 
 
そして悪いことに、僕たちがゲルマン人とケルト人の区別がつかないのと同じように、世界の大多数の人たちは中国人と日本人の区別なんてつきません。
 
中国人も日本人も同じ「アジア系」として一括りにされて、差別の対象になっているのです。
 
今後、エアラインが復活して、海外旅行に気軽に行けるようになったとしても、どの国に行っても「アジア系への差別」に怯えなければならないとすると、最悪です。
 
 
僕は海外にすごく興味があるので、20代で元気なうちに世界を旅したいと思っているのですが、コロナそのものよりも、その後に亡霊のように残り続けそうなアジア系への差別感情だけが心配です。
 
 
 
ああ、どうなるんですかね。
こちらのサイトによると、すでに全世界で374万人が亡くなっています。
 

 
すでにベトナム戦争の死者数を何倍も上回る人数が死んでいるので、その恨みが丸ごと僕たちアジア系に向けられてはたまったものではありません。
 
 
なんだか、すごく悲観的になってしまいましたが、気軽に海外旅行に行ける日が戻ってきてほしいと切に願います。
 

2.いちばんおもしろかった本は?

今回は、文句なしに『実力も運のうち 能力主義は正義か?』が最高におもしろかったです。
 

 
僕も昔から予備校や塾にイヤイヤながら通わされていて、成績ごとにクラスが分かれるというおぞましいメリトクラシーの世界を体験していましたが、その当時の嫌な思い出が蘇ってきました。
 
 
本書を読むと、おそらくあなたも嫌な思いをすると思いますが、それでも読む価値があります。ぜひ。
 
 
 
以上! タロン(@shin_taron)でした。
 
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
 

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